10月24日(火)バスタ新宿から、夜行バスで高知駅に向かった。「歩き遍路」の出立である。全行程約10日間の区切り打ち。弘法大師が歩いた足跡を大事にして、その跡をたどる。綿密に計画をたて、宿を4泊手配してある。
10月25日(水)
高知駅に8時半到着。前回取り残した30番善楽寺へ。ここで白衣がないことに気が付いた。「南無大師遍照金剛」と書かれた白衣である。何処で無くしたか。家を出る時には、しっかり確認したつもりだったが。ともかく歩かねば・・・。
高知駅に戻り、雪蹊寺を目指して、桂浜行きのバスに乗る。前回ここで終わっているので・・・。雪蹊寺前の民宿「高知屋」に以前泊まったことを思い出しながら、納経を済ませ種間寺へ。種間寺を打ち、6年前に来たとき寄った、門前近くの家に行く。家の前に金工細工で作られた2m近くのオブジェが、幾つも並んでいたが、以前ほどの派手さはない。ヤギが囲いの中で愛想をふっていたが、家の主人は見当たらない。制作には励んでいるようである。
仁淀川大橋を渡り高岡の街を抜け、ひたすら歩く。夕方5時近くなったので今夜の民宿に電話する。清滝寺入口に入っても宿がわからず、再度電話する。泊まる所は、山の上にあった。愛知県の人が、空き家だった古民家を改造して、民泊にしたとのことでテレビ番組「ポッンと一軒家」そのものである。眼下には、街の夜景が拡がっていた。翌朝にはきれいな朝焼けが見えた。
10月26日(木)
朝までぐっすり眠って、35番清滝寺を打ち、36番青龍寺へ。トンネルを歩かず、塚地峠を越え宇佐大橋へ。山の中を歩いていると眺望の良いところで、おじさんがベンチを作っている。海の近くからきて、山を登り竹を切って遍路さんの休憩所を作っているという。お遍路さんの憩いの場になっている。この峠は、昔は宇佐の海と高岡を結ぶ生活道で魚など運んだという。宇佐大橋の近くで昼食をとり青龍寺を打ち、今夜の宿「なずな」へ。人気宿だけに、設備も食事も整っている。同宿者の中に、偶然にも隣の区、川崎市多摩区のご夫妻がいてびっくりした。レンタカーで旅をしているという。他の同宿者は翌朝、船で横浪に出るというが、私は歩いた。
10月27日(金)
朝「なずな」を出発。左に海を見ながら歩く。日差しが強く、汗が吹きだしてくる。いくつもの短いトンネルを抜け、ひたすら安和へ。
10月28日(土)
安和から56号線を歩き「そえみみず坂」か「大坂越え」の分岐へ。
「そえみみず坂」を歩く。高速道路をくぐるのにいくつもの階段を上ったり下りたり、嫌になるほど階段が続く。誰一人会わずに、長い距離を歩く。「お雪椿」にて休憩。そこから窪川までが長かった。
岩本寺へ16時到着。宿坊の予約は10/4に済ませているのだが、記帳なし。慌てて、15畳の大広間に案内、広すぎて一人で寝るには寒かった。
宿泊客の中に、東南アジア系のベジタリアンがいて、醤油が動物性でないか聞き、豆腐にかけてある鰹節も取り除いていた。徹底しているのに驚いた。
その2に続く こうご期待